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建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準|国土交通省資料の解説

建設業許可(ガイドライン)不正行為ガイドライン
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建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準

平成24年11月1日の改正建設業法施行規則の施行に伴い、「建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準」の一部が改訂されました。

平成24年11月1日以後に行われた不正行為等について、改正後の基準によって監督処分を実施するよう通達が出ておりますので、簡単に内容を説明いたします。

1.趣旨

本基準は、建設業者による不正行為等について、(A)が監督処分を行う場合の統一的な基準を定めることにより、建設業者の行う不正行為等に厳正に対処し、もって(B)の建設業に対する信頼の確保及び不正行為等の未然防止に寄与することを目的とする。
  • (A)国土交通大臣、各都道府県知事(東京都知事、神奈川県知事など)
  • (B)国民、各都道府県民(東京都民、神奈川県民など)

趣旨は、大臣許可に関するものであっても知事許可に関するものであっても、行政庁の違いがあるだけで、基本的な部分は当然ながら共通です。

 

2.総則

監督処分の基本的考え方

建設業者の不正行為等に対する監督処分は、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進するという建設業法の目的を踏まえつつ、本基準に従い、当該不正行為等の内容・程度、社会的影響、情状等を総合的に勘案して行うものとする。

建設業者の不正行為等に対する監督処分により、建設業の戦前な発達を促進していくことが記載されています。

監督処分の基準は本基準に従う事は当然ですが、不正等の内容、程度、社会的影響、情状等も総合勘案されます。

監督処分の対象

地域

原則、地区の限定は行いません。

「原則」と書かれていますので「例外」もありますが、細かい事柄ですので、「例外」はあまり気にする必要はないです。なぜなら、わざわざ、「例外」に該当するような不正を行う事はしないと思うので、監督処分の対処になった時に確認すればよいです。

 

業種

原則、業種の限定は行いません。

こちらも一部例外はありますが、正常な業者であれば原則、業種の限定は行われない事を覚えておけば十分です。

 

営業区分

一般的には公共工事の請負契約に関する不正の場合は、公共工事に係るものについて営業停止となり、公共工事以外の請負契約に関する不正の場合は、公共工事以外の工事に係るものについて営業停止となります。

東京都の場合

営業停止処分において停止を命じる営業の区分は、公共工事に係るもの及び公共工事以外の工事に係るもの双方を対象に行う。ただし、談合事件によるものは、必要に応じ公共工事とそれ以外の工事を区分した処分を行う。

公共工事、公共工事以外の双方が対象となっていますので、談合事件以外は双方が対象となるかもしれません。
この点は役所の担当者に確認が必要かもしれません。

 

指導監督対象

許可業者に限定されておらず、建設業許可を受けていない業者も対象となります。(条件は異なります。)

また、都道府県知事許可の場合であって、国土交通大臣許可または他の都道府県知事許可業者が、管轄内で営業を行うものに対しては、営業に関する監督処分は行われます。

 

監督処分等の時期等

他の法令違反の場合

原則、法令違反が確定した後、監督処分を行う。

例外、法令違反が未確定であっても、違反事実が明白な場合は、監督処分を行う事ができる。

 

贈賄等の容疑で役員等が逮捕された場合など社会的影響の大きい事案

営業停止処分等の処分を行うまでに時間がかかる場合は、法令尊守のための社内体制の整備を求める勧告を書面で行う。

 

重大な事案の場合

  • 公正取引委員会による警告が行われた場合
  • 建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼすおそれが大である場合
  • 工事関係者に死亡者又は負傷者を生じさせた場合等

上記の場合は、監督処分に至らない場合であっても、勧告等の措置を機動的に行う。

 

指示処分を行った場合

建設業者が指示処分に従っているかどうかの点検、調査を行う等の措置を講ずる。

 

不正行為等が複合する場合の加重

1.建設業者の複数の不正行為等が二以上の処分事由に該当する場合で、それぞれが営業停止処分事由に当たるとき

 

ア)複数の不正行為等が二の営業停止処分事由に該当するとき

(原則)
それぞれの処分事由に係る監督処分基準に定める営業停止の期間の合計により営業停止処分を行う。

(例外:一の不正行為等が他の不正行為等の手段又は結果として行われたことが明らかなとき)
それぞれの処分事由に係る監督処分の基準のうち当該建設業者に対して重い処分を課すこととなるものについて、営業停止の期間を2分の3倍に加重して行う。

 

イ)複数の不正行為等が三以上の営業停止処分事由に該当するとき

情状により、それぞれの処分事由に係る監督処分基準に定める営業停止の期間の合計により必要な加重を行う。

 

2.建設業者の複数の不正行為等が二以上の処分事由に該当する場合で、ある行為が営業停止処分事由に該当し、他の行為が指示処分事由に該当するとき

営業停止処分事由に該当する行為については上記1又は下記3の定めるところにより営業停止処分を行い、指示処分事由に該当する行為については当該事由について指示処分を行う。

 

3.建設業者の複数の不正行為等が二以上の処分事由に該当する場合で、それぞれが指示処分事由に当たるとき

原則として指示処分を行う。

 

不正行為等を重ねて行った場合の加重

1.営業停止処分を受けた者が再び営業停止処分を受ける場合

営業停止処分を受けた建設業者が、当該営業停止の期間の満了後3年を経過するまでの間に再び同種の不正行為等を行った場合において、当該不正行為等に対する営業停止処分を行うときは、情状により、必要な加重を行う。

 

2.指示処分を受けた者が指示に従わなかった場合

建設業者が指示の内容を実行しなかった場合又は指示処分を受けた日から3年を経過するまでの間に指示に違反して再び類似の不正行為等を行った場合(技術者の専任義務違反により指示処分を受けた建設業者が再び専任義務違反を犯すなどの場合をいう。)には、情状を重くみて、営業停止処分を行う。

 

営業停止処分により停止を命ずる行為

請負契約の締結及び入札、見積り等これに付随する行為が該当します。

 

不正行為等を行った企業に合併等があったときの監督処分

1.行為者が当該建設業を廃業している場合には、承継者に対して監督処分を行う。
2.行為者及び承継者がともに当該建設業を営んでいる場合には、両者に対して監督処分を行う。

 

3.監督処分の基準

上記の監督処分の基準を確認ください。

東京都以外の許可の場合は各都道府県の監督処分の基準を確認する必要があります。

監督処分の基準は非常に細かい内容になるため、簡単に解説することが難しく、誤った解説をすると判断を間違ってしまい、処分対象になるなど、非常にリスクが高いため、上記の監督処分の基準がよくわからない場合は、具体的事例をもとに、役所の担当者に相談することをお勧めします。

4.その他

  1. 建設業許可又は経営事項審査に係る虚偽申請等建設業法に規定する罰則の適用対象となる不正行為等については、告発をもって臨むなど、法の厳正な運用に努めることとする。
  2. 不正行為等に対する監督処分に係る調査等は、原則として、当該不正行為等があった時から3年以内に行うものとする。ただし、他法令違反等に係る監督処分事由に該当する不正行為等であって、公訴提起されたもの等については、この限りでない。
  3. 監督処分の内容については、速やかに公表することとする。

1では、不正行為には厳正に対処することが書かれています。

2では、不正等の調査は不正行為から3年以内に行うと書かれています。ただし、公訴提起されたものは除外。

3では、監督処分は公表されると書かれています。

5.施行期日等

  1. この基準は、平成14年5月1日から施行する。
  2. この基準は、その施行後に不正行為等が行われたものから適用する。

 

 

ガイドラインについてどのような解釈で良いかは
必ず役所の担当者に直接確認してください。

 

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